sato clinic

妊娠の検査

佐藤クリニックでは2019年11月で分娩の取り扱いを中止いたしました。
現在、妊娠判定、妊娠初期検査を行っています。
湖北地域で分娩される方は、分娩施設に紹介させていただきます。
また、当クリニックでは、休日・夜間など診察時間帯以外の緊急対応はできません。
このため遠方に里帰り出産される方についても、緊急対応のできる近隣の施設に紹介させていただきます。
母児の安全、安心のため、ご了承のほどお願いいたします。

妊娠判定

「妊娠かな?」と思ったら、まず受診してください。
妊娠の判定は、尿検査、内診、超音波検査で行います。
妊娠判定の初診のときの所見により、次の診察日を決めます。
また、最終月経の日から計算して出産予定日を仮決定し、妊娠届の書類をお渡ししますので、母子健康手帳の交付を受けてください。受け取り方は診察のときにご説明します。

もし妊娠中絶をお考えの場合は、医師に相談してください。

妊婦健診

2回目の診察のときに、超音波検査で赤ちゃんの心拍(心臓の鼓動)を確認します。心拍が確認できれば赤ちゃんが育っている証拠です。
さらに赤ちゃんの頭殿長(頭からお尻までの長さ)を計測して、出産予定日を確定します。
(最終月経から計算した予定日とは異なることがあります)

妊娠初期検査

母子健康手帳の交付を受けると、妊娠中の検査の補助券が発行されます。
それを用いて次の検査を行っています。補助券があるとほとんどの検査は無料になります。
(補助金は自治体によって異なります)

血液検査

血液型
ABO型とRh型について調べます。出生後の赤ちゃんの黄疸の発症とも関係があり、また、分娩時の出血にも備えておくためです。
貧血検査
女性はもともと貧血の方が多く、とくに鉄分が不足した鉄欠乏性貧血が一般的です。貧血が強度だと、分娩時の出血に母体が耐えられないため、それまでに治療が必要です。
梅毒反応
梅毒に感染しているかどうかを調べるもので、母子保健法により義務づけられています。
風疹抗体
妊娠3ヵ月以内に風疹にかかると、赤ちゃんに心疾患をはじめ、いろいろな障害が出現することがあります。すでに抗体をお持ちのお母さまは、感染の確率は少なくなります。
HBs抗原
HBs抗原が陽性の方は、B型肝炎を発症する可能性があります。また、赤ちゃんも母体から感染(垂直感染)を受ける心配があります。そのため、出産後赤ちゃんに予防注射が必要になります。
HCV抗体
C型肝炎に感染された方は、HCV抗体が陽性になります。また、分娩時に赤ちゃんへの感染(垂直感染)の危険性も指摘されています。
HIV抗体
いわゆるエイズウイルス検査です。最近は妊娠中に抗体検査を受けていただく習慣が定着しました。
HTLV-1抗体検査(ATL抗体検査)
成人T細胞性白血病(ATL)という病気のウイルスの有無を調べます。このウイルスを持っている人は、母乳を通じて子どもへ感染することがわかってきました。妊娠中に調べておくと出産後に安心して母乳を飲ませることができます。
不規則抗体
お母さまが血液中に不規則抗体を持っていると、生まれた赤ちゃんに「黄疸」が強く現われることがあります。
グルコース(血糖)
グルコースの数値は、お母さまに糖尿病の傾向があるかどうかの目安になります。

細胞診

子宮頸がん検査
医療用ブラシを使って子宮口から細胞を採取し、子宮頸がんのチェックを行います。

有料の検査

トキソプラズマ抗体
主として動物から感染する病原体で、お母さまが感染すると、赤ちゃんに問題が認められる場合もあります。
費用
2,690円
サイトメガロウイルス抗体
約30%の人に抗体がありません。抗体のないお母さまが手洗いなどの感染予防法をしなかった場合、 妊娠中に赤ちゃんに感染する確率は1~2%とされています。
費用
3,920円

胎児4D超音波検査

4D超音波検査とは、子宮内の赤ちゃんを立体感と動きのある4D画像で観察します。
通常の健診での超音波診断とは異なり、胎児異常の発見を目的とした検査ではありません。検査の映像は動画としてご自分のスマホで見ることができます。
他院に通院中の方も、もちろんお受けします。

費用
1回:5,000円(自費)

※初診時は、別途費用が加算されます。

出生前スクリーニング検査

クアトロテスト
妊婦さんから採血した血液中の4つの成分を測定して、赤ちゃんがダウン症候群、18トリソミー、開放性神経管奇形である確率を算出するスクリーニング検査です。
検査推奨時期は、妊娠15~17週頃までです。
判定までの所要日数は、約10〜14日間です。
費用
20,000円(税別)

※この検査のダウン症候群の検出率は87%、18トリソミーの検出率は77%、開放性神経管奇形の検出率は83%ですが、確定診断方法ではありません。
確定診断のためには羊水検査を受けることが必要です。

NIPT(新型出生前診断)
母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査です。妊婦さんの血液の中に含まれている胎児のDNAを、最新の医療技術を用いて検出するもので、胎児の13、18、21番染色体の数が正常であるか、増加する異常を持っているかどうかを調べます。
クアトロテストに比べて精度が非常に高いですが、やはり確実に診断できるわけではありません。検査の結果が陽性と診断された場合は、羊水検査や絨毛検査などの侵襲的検査によって確定診断をする必要があります。
一方で陰性と診断された場合には、胎児がこれらの染色体の異常を持つ可能性は極めて低く、流産リスクのある侵襲的検査を避けることができます。
NIPTは、滋賀県では滋賀医科大学で行っていますので、ご希望の方はお申し出ください。

※妊娠10週までに滋賀医科大学を受診する必要があります。

羊水検査
子宮内の羊水には、赤ちゃんに由来する細胞が存在しています。羊水検査は、超音波画像のガイドのもと、妊婦さんのお腹に針を刺して羊水を採取し、その中の赤ちゃん由来の細胞を培養して染色体の形と数の変化を確認する検査です。
羊水検査はお腹に針を刺して羊水を採取するため、破水・出血・子宮内感染・早産・羊水塞栓症・穿刺による母体障害(血管や腸管など)等の合併症が生じる可能性があります。
さらに、約300人に1人の割合で流産や赤ちゃんが死亡する可能性があります。
当クリニックでは行っていませんので、ご希望の方には滋賀医科大学をご紹介いたします。