医療法人 佐藤クリニック
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Vol.26

おなかが張るということ

おなかの赤ちゃんを守る子宮は筋肉で出来ています。普段ママがリラックスしているとき、この筋肉はやわらかくゆるんでいますが、動いたり何らかの刺激によって、筋肉が緊張して、「キュッ」とかたくなることがあります。これを医学的には子宮収縮といい、一般 的には「おなかの張り」といっています。でも、おなかの張りってどんな感じかよくわからないという方も多いでしょう。

おなかが張るってどんな感じ?
おなかが張っているときの状態を聞くと、いろいろな言葉が返ってきます。妊娠初期のひとでは、「おなかがパンパン」「中で炭酸がふくらんでいるよう」「下腹部が重い」「便秘が1週間続いたようにかたい」。妊娠中期では、「子宮がキューとかたくなって、手で触ると子宮の形がわかる」「ふだんはフニャフニャなのに、バレーボールくらいのかたさになる」「風船がふくらんだみたい」「何かがきゅーっとしぼんでいく」。後期になると、「おなががカチカチ」「おなががピキーンと張りさけそう」「スイカのようにかたい」「石のようにカチンコチン」など。一言でおなかの張りといっても、張ったときの感じ方はさまざまです。
おなかが張るということ
おなかの張りや痛みは程度の差はあるものの、妊娠中誰でもが何らかの形で感じるものです。心配ない場合がほとんどですが、切迫流産・早産の危険信号の場合もありますから注意が必要です。それでは、ここであらためて妊娠の各時期における張りについて説明しましょう。
妊娠初期(~妊娠15週)
子宮がまだ小さく、生理的な収縮の少ないこの時期に、おなかの張りを感じることは少ないでしょう。あるとすれば、張っている、と感じるのではなく、下腹部の違和感、重さ、胃腸のすぐれない痛みとして感じることがあります。この時期の子宮はすごい速さで大きくなり、子宮の筋肉はどんどん大きくなって伸びています。そのために感じる違和感なのです。また、子宮を支えているいくつかの靱帯や子宮広間膜も引っ張られるため痛みを感じることがあります。このような違和感や痛みは妊娠全期間を通 してありますが、妊娠初期がいちばん多いでしょう。ちょうど月経痛のような痛みが続くこともあります。そんな場合でも、出血がなくて、超音波検査での胎児の心拍動が確認できればまず問題ありません。
妊娠中期(16週~27週)
つわりが治まって快適に暮らすことができる中期。ママの体も胎児も落ち着くいわゆる安定期といわれるこの時期は、おなかの張りも安定しています。この時期の張りは、体調が良くなったことで活動的になったために起こる生理的なものが多く、少し横になると治まる場合がほとんどです。また、虫垂炎や腎結石といった消化器系の病気の痛みを、張りや痛みと勘違いしていることもあります。安静にしていても治まらなかったり、痛みが徐々に強くなり持続する場合は、切迫早産の兆候や他の病気の可能性もあるので診察を受けるようにしてください。
妊娠後期(28週~40週以降)
体がお産に向けての準備をしていることもあって、張りをいちばん感じる時期です。だいたいの人は、子宮が収縮しておなかが板のようにかたくなるのが外からでもはっきりわかり、自分でも触って確かめられます。それまでと比べて、張る回数や強さも増えてきます。しばらく休んでも治まらなかったり、いつもとは違う張りや、出血、痛みを伴ったらすぐに受診してください。なお、お産の始まりとしての陣痛と普段のおなかの張りはたいてい区別 がつくものなので大丈夫。予定日近くでおかしいなと感じたらまずは佐藤クリニックに連絡してみましょう。
おなかの張りを感じたとき
一口におなかの張りといっても、生理的なもの、妊娠とは関係のない張りと、トラブルの危険信号との両方の場合があります。おなかの張りや痛みを感じたとき、それが心配な張りなのかどうかの見分けるために、どうすればいいのでようか。 まず、おなかの張りを感じたら、横になって休んでください。買い物などで外出しているときには、用事の途中でも無理をせず、すぐに座れるところを探して、休んでください。こうしてしばらく静かに体を休めると張りが自然におさまるのであれば、心配ありません。生理的な子宮の収縮だったのでしょう。1時間くらい横になったり、座ったりして様子を見ても張りが治まらない場合は、ちょっと心配です。またおなかの張る回数が1日に10回以内かどうか、また張る間隔が次第に短くなっていないかどうかもチェックしてください。妊娠30週未満の人が1時間に3回以上、妊娠30週以降の人が1時間に5回以上のおなかの張りを感じる場合、張る間隔が規則的で、しかもその間隔が短くなっていく場合は切迫早産も考えられますので、なるべく早めに受診を。さらに、出血がある場合は、流産・早産の可能が大きいのですぐ診察を受けてください。おなかの張りが切迫流産や早産につながる「心配な張り」か「心配のない生理的な張り」かどうかを、自分で見極めるのは難しいので、気になったら必ず病院へ。最後に、特に注意してほしいことは、妊娠後期に突然おなかがカチカチにかたくなり、痛みがだんだん激しくなる場合です。ごくまれにしかおこりませんが、「常位 胎盤早期剥離」といって、お産の前に子宮の中で胎盤がはがれてしまう病気の可能性があります。早急に診察を受けてください。

おなかの張る原因

おなかが張る原因は大きく分けて4つ。
心配な張りかチェックしてください。

1 子宮の収縮 子宮は筋肉でできています。
普段はやわらかく緩んだ状態ですが、ママがよく動いたり、疲れたり、働き過ぎたりすると、それが刺激になって子宮の筋肉が「キュッ」と収縮することがあり、これを張りとして感じています。また、妊娠したことだけでも不規則で痛みを伴わない子宮の収縮が生理的に起こります。これをブラクストン・ヒックス収縮といいます。例えば、朝起きたらおなかが張っていたというのは、この場合がほとんど。何もしていなくても子宮が収縮するのは、妊娠が原因。妊娠したことで、ホルモンなどの子宮収縮物質に対する子宮の感受性(物質への感受性)が高まったためといわれています。
2 子宮の増大と子宮を包んでいる膜がふくらむ
子宮の大きさは通 常約50mlの容積ですが、妊娠して出産に至るまでに約4リットルもの容積になります。これは鶏の卵大から大きなスイカに変化していくようなもの。妊娠子宮そのものの増大と子宮を包んでいる膜が膨らんでいくときの突っ張り感が、張りとなって感じられるのです。
3 子宮を支えている靭帯が引っ張られる
子宮の増大とともに、子宮を支えている円靱帯をはじめとする、仙骨子宮靱帯、基靱帯などのさまざまな靱帯がつれることがあります。これが、おなかの張りとして感じられます。
4 皮膚の突っ張り
子宮が大きくなることで、体の皮膚表面 も同様に膨らんでいくため、突っ張るように感じられることもあります。この張りは医学的には何の影響もありませんが、急激に大きくなるためおなかのあたりに妊娠線ができてしまうことがあります。

院長から一言

「万華鏡」。この言葉に皆さまはどんなイメージをお持ちでしょうか。私は「万華鏡」と聞くと、神秘的であやしい雰囲気を感じます。幻想的なイメージなのです。初めて万華鏡を見たのは、もういつの頃が覚えていませんが、おそらく縁日に行って、その出店のおもちゃ屋さんで見たのではないかと思います。筒をくるくる回すと、中の色とりどりの華が現れては変化し、決して同じ形にならず、常に新しいカラフルな模様に息をのんだ遠い記憶はあります。子供は飽きっぽいので、すぐにその万華鏡はおもちゃ箱の隅に行ってしまうのですが、何かのはずみで目にとまると、ちょっとのぞいてみたりしたものです。不思議な世界に通 じるドアの鍵穴をのぞいているようなものでしょうか。のぞくたびに、そのドアの向こう側に広がる美しい世界に心がときめきました。大人になってからも、例えば旅行に行っておみやげ物屋さんに万華鏡があると、思わずのぞいてみたりしたことはありませんか?そばにあると、何となく手にとってのぞいてみたくなりますよね。しかしみやげ物屋の万華鏡はやはり子供用。大人が見るとちょっと物足りないのも事実で、買ってみようとは思わないでしょう。でも万華鏡専門店に行くと、大人が見て思わず息をのむような美しい世界が見られるものもあります。ものの十数秒かせいぜい1分くらいでしょう、ちょっと現実から離れた幻想の世界を垣間見て、心が癒されるような気がします。そんな「万華鏡」、フロントの片隅にそっとおいてありますので、一度のぞいてみて下さい。 自宅の居間には一本の万華鏡が置いてあり、私は日に何度となくそれをのぞいています。

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