VOL.23 2002.4
TOPIX
さらば、腰痛!
 
  マタニティ雑誌「たまごクラブ」によると、妊娠中の不快な症状第1位 は「眠い・眠れない」ですが、第2位は「腰痛」でした。小学館の調査によると妊娠している人の59.4%が腰痛に悩んでいます。「病気ではないから・・・」なんてあなどってはいけません。腰痛の最大の敵は運動不足と太りすぎ。背筋をのばしてさっそうと動けるフットワークを身につけましょう。そして日常の姿勢、体操、マッサージなど、積極的にトライして前向きに体を鍛えることは安産にもつながります。今回は腰痛を解消するために、佐藤クリニックでマタニティビクスを教えていただいているインストラクターの日置智子さん(スタジオサンセット)に話を伺いました。じっくり読んで、腰痛におさらばしましょう。
   
 

腰痛の原因
妊娠中は、10カ月という短期間にみるみる大きくなる胎児の成長に対して、女性の体はフレキシブルに変化します。まず、来るべき出産に備えるために、黄体ホルモンの影響で関節や骨の結合、靱帯などがゆるみ、体が柔軟になってきます。これが妊娠初期から現れる腰痛の第1の要因です。さらに妊娠中期以後は、子宮増大により、おなかが大きくなって身体の前方へ突き出てくるため、腰のそり方が大きくなります。バランスをとるために腰背筋が緊張して、反り身になり重心が後ろになります。腹筋力低下が加わってさらに腰背筋は緊張します。この二つが重なって痛みとして感じるのです。出産後も、妊娠中の姿勢や開脚歩行等のくせが残っている可能性があり、乳房の重みや子どもを抱く動作から背中がまるくなっていることがります。また、産後6カ月では、重心は妊娠前のレベルまで回復しておらず腹筋や背筋のバランス、骨盤の傾きも不安定で下の写 真の姿勢になっていることが多いのです。ことのこが出産後も腰痛が残る要因になっています。

   
    





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  スタジオサンセットがお勧めする腰痛防止5ヶ条
1.胸をひらいて背中をまっすぐ保つよう姿勢に気をつける

姿勢が悪いと腰への負担がますます大きくなります。体重を両足の親指にかけるつもりでしゃんと立ち、あごを引いておへそのあたりに力を入れます。肩の力を抜き、上半身の重心が自然に腰にのた負担のない姿勢をとりましょう。背筋を伸ばそうと意識しすぎると、かえって反り返ってしまうことがあります。
2.マタニティビクスやアフタービクスを頻回に行う
腰痛予防にもっとも効果的なのが、腹筋と背筋をきたえることです。妊娠前からきたえておくことが理想ですが、なかなかそうはいきません。妊娠してからでも遅くはありません。筋肉をきたえることがナチュラルなコルセットになりますし、全身運動で筋肉をほぐし、血液の循環を良くして、疲労やストレスを解消することで、腰痛も解消できます。妊娠中に自宅でできるエクササイズをいくつか紹介しましょう。
 
 

腹筋の運動
腰がそらないように仰向けに寝て、両ひざを無理なく開いて曲げます。両手は頭の後ろに添えて組みます。息を吐きながら頭を持ち上げるようにして、おへそのあたりを見ます。10回くらいを目安に。
背筋の運動
両手両ひざをついて、ハイハイのポーズで、息を吸いながら右手と左足を水平方向に伸ばします。1〜2秒とめて、息を吐きながらおろします。次に反対側の手足(左手と右足)を同じようにのばします。
猫のポーズ
両手両ひざをついて、ハイハイのポーズで、息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸めていきます。次に、息を吸いながら、おなかを伸ばすように背中を反らせます。背骨の一本一本を意識して、ゆっくりと。5〜10回くらい。

 
  3.柔軟性を向上させる
大腿のうしろ側・腰背部・ヒップなど体の後ろ側の筋肉が硬くなることで姿勢に影響し、腰痛につながることが多いので、これらの筋肉のストレッチをしましょう。息を吐きながら気持ちよく行ってください。ストレッチのポーズはそれぞれ10〜30秒くらいキープします。
大腿後面
仰向けに寝て両ひざをたてます。腰をピッタリと床につけたまま、片方の足を持ち上げ、ゆっくり天井に向かって膝を伸ばします。気持ちよく膝が伸びるところまででいいでしょう。

 

腰背部
仰向けに寝て、両ひざを抱えて胸の方に引き寄せます。おなかが大きい方は、ひざを開いてください。余裕があれば頭を持ち上げたり、おろしたりしましょう。

 

ヒップ
仰向けに寝て両ひざをそろえて曲げます。片方のひざを胸の方に引き寄せ、もう片方の足はゆっくり伸ばします。

4.寝具は固めのものを用いる
固めの寝具は背骨をきれいな形で支えてくれるので、寝ているときの姿勢が良くなります。腰が落ち込むようなやわらかいマットや布団は、腰によくないので避けましょう。
5.日常動作に気をつける
ふだんの生活習慣を見直して、腰に負担になるようなことは避けましょう。荷物の上げ下ろしの際は、膝を曲げて身体の近くで持ったりする。
いすに座るときも深く腰をかけて足を組まず、背筋を伸ばします。足を組むと一時的には楽ですが、骨盤から背骨全体にゆがみを引き起こします。畳や床に座るときも、横座りやお尻をべったり床につけるすわり方は骨盤や背骨をゆがめます。正座がベストですが、長時間だとしびれるので、あぐらやあぐらで片膝を立てるといいでしょう。階段を使うときも、上りはOKですが、下りは足腰への負担が大きいのです。
その他の方法
温めたりマッサージをする
腰痛には血行不良も関係しています。慢性的な腰痛はカイロや温湿布で温めると痛みが和らぎます。血行がよくなると筋肉がほぐれ、こりが解消。マッサージもいいですね。ご主人にしてもらうのが一番いいという話をよく耳にします。でも痛い時は、あまりマッサージしないように。
ガードルの使用
さらしなど、伸縮性のない腹帯をあまりきっちり巻きすぎると、腰回りの血流が阻害され、腰痛を悪化させることがあります。マタニティ用のガードルやコルセットタイプのものがいいようです。

いかがでしょうか。妊娠中の腰痛が解消するにはある程度時間が必要ですし、一時的によくなってもいつぶり返すかわかりません。整形外科的な病気の場合もありますので、ひどい場合は医師に相談してください。ただ、(1)姿勢の改善、(2)運動不足・ストレス解消、(3)日常生活の改善の3つでかなりよくなる方が多いのです。腰痛で悩んでいる方は、一度マタニティビクスにも参加してみてはいかがでしょうか。

 
院長から一言
 
  「オペラ座の怪人は凄いらしい!」というので「オペラ座の怪人」見てきました。凄かったです。もう一度見ようと思い、早速チケットをとりました。東京に住んでいる知人から、「あれはいいですよ。僕ももう何回も見ました。」という話を聞いていたのですが、本当にそうでした。小学生の頃、学芸会というのが年1回ありました。自分たちで練習した劇を見せるのです。出演している方は何ヶ月も一生懸命練習して、大道具小道具も自作して、父兄やみんなに晴れの舞台で見せるわけですから、満足感、達成感は相当にありました。でも所詮小学生ですから、当然芝居はへたで、他のクラスの劇を、しかも何クラスも見せつけられるのは嫌でした。大学生になっても、演劇部の友人との付き合い上、彼らの演劇も見ましたが、独りよがりなメッセージ性が強く、やはり退屈なものでした。当時は学生運動が挫折をした時代で、その流れの中で演劇というのがあり、何となくイメージが暗くて、あまり好きにはなれませんでした。こんな訳で小学生から大学生のときに至るまで、ずっと演劇を敬遠していました。でも今回のオペラ座の怪人には感激しました。歌、踊り、衣装、舞台装置、そのすべてがよかったのです。わたしが期待した以上の感動を与えてくれました。十分満足しました。彼らはプロです。先日の新人研修のときにも職員たちに話をしたのですが、私たちはプロにならなければならないといのが私の持論です。今回はプロの神髄を見せつけられたような気がします。「イヤー、久しぶりに面 白かった」
 
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